「面白かった」「続きを早く更新して」など、嬉しい声援をたくさんいただきありがとうございました。調子こいてワシワシ書いてます。ヒマか?と問われればそれまでなのですがね(苦笑)。さて、前回より始まりました韓国シリーズですが、なにしろ2年前のことなので若干記憶が怪しい部分もあります。なので料金等は大雑把ざっくり価格と思ってくださいね。
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泊まる所は最初から安宿と決めていた。低予算という台所事情もあったのだが、床暖房のオンドルを一度体験してみたかったのだ。
宿は空港の外国人向け観光案内所で予約を取った。直接交渉するほうが格安だったのだが、万一、満員で断られた場合、大荷物を持って宿を探すのが億劫だったのでここで頼んだー日本語ペラペラの才女がテキパキと対応してくれ、事前に地球の歩き方を見て決めていた所を頼むと、あっさり予約OK。この観光案内所、かなり使える。しかし、今になって思うが、ガイドブックにチャームポイントが載らないクソ寒い真冬に、安宿が満員なんてことはまずあるまい。直接行っても全然余裕だったことだろう。惜しいことをしたものだ。
初日から3日目まではソウルのど真ん中にある『大祐旅館』に滞在することとなった。南大門市場まで徒歩5分。ソウルっ子ファッションの発信地・明洞までも歩いていける便利な場所だが、黒服の客引きがうじゃうじゃしている「いかにも」な場所。
「シャチョさん、シャチョさん」なんて言葉も耳をかすめる。
「社長じゃないもん」と素通りする私達。
ブランド漁りに命をかける日本の若い娘たちなら恐れをなして近寄らないだろう。事実、今年行った際にも他の宿を探すのが面倒でここに泊まったのだが、地元の人に宿泊先名をつげると、ものすごく渋い顔をされた。しかし、新宿・歌舞伎町のど真ん中にあるレディスサウナで、英語以外のパラパラパラとしゃべる話す言葉の(私にはそう聞こえる)国の女の子と、いかにも風系の本職のお姉さん達に埋もれて一夜を明かした私に、「物騒でこわいしぃ〜」などとカワイイことを言える資格なんてどこにもない。
余談になるがこのサウナに泊まった話を知人にすると、「なんで本職だと分かるの?」と問われた。だって、ですねぇ〜、あ〜た、バンバン(机を叩く音)、どこに黒いガータベルトをつけてる素人女がいます?ガータベルトの普及率でいえば、日本でトップではないかと思えるぐらい、み〜んなガータベルト付けているですよ、あ〜た!バンバン!
閑話休題。本題に戻そう。
「いかがわしそうでいーですねー」
私は昔からいかがわしい場所に興味がある。これを説明すると長くなるのだが簡単に言うと、ボロボロに汚れた街角とは裏腹の“生”に対するものすごいパワーを感じるのだ。このたくましさに魅かれて私は東京でも大阪でも足は自然と路地裏へと向かってしまう。海外でもこの調子だからその度に同行者にはイヤな顔をされてしまうことが多い。
こんな猥雑な街の一角にある『大祐旅館』は、年老いたおじいちゃんと娘さんがやっている実にアットホームな宿だった。おじいちゃんもお姉さんも日本語がペラペラなのでこれもかなり心強い。料金はオンドル・バス・トイレ・ BSテレビ付で1泊1室28000ウォン。一人当たり1泊1120円(当時価格)というリーズナブルな値段。1120円って日本じゃ休憩もできないってば!トイレ、バス共同なら、さらに安くなる。いかがわしいクラブからは重低音のディスコ・サウンドが鳴り響いていたが、深夜12時を過ぎるとピタと止みここがソウルの真ん中か?!と思うぐらい静かになった。室内はというと、ショッキングピンクとグリーンの韓式布団を2枚敷けば精一杯の広さにテレビだけ。このピンクとミドリってつまり男と女ってことざんしょ?一昔前の連れ込み宿的雰囲気満開である。(※イルボンヌ注:実際連れ込み現場を目撃しました私。やはり…)いやん、エッチ♪ムフフ。いかがわしモノ好きの血が騒ぎ、早速写真なんぞを撮ってみる。そんな自分のバカさ加減がちよっぴりイヤになったりもした。
オンドルの床に布団を直に敷いて寝るのだが、コレが実にあたたかくて、ホカホカカーペットなんて比べものにならないほどであった。外は零下だというのに薄手のパジャマでも全然ヘーキ。決してキレイとは言えないが、毎日きちんと清掃され髪の毛一本落ちていなかった。住めば都とは良く言ったもので自宅ですごしているようなくつろぎ感があり、私達はかなり気に入った。
最終日に一泊したのが河南(カンナム)と呼ばれる地域のその名のも「金星ホテル」というビジネスホテル。ちなみに、プロレス業界では“金星”は“美人”指す隠語である。
カンナム地域はオフィス街で大佑とはまったく違う雰囲気である。ここも空港の観光カウンターで予約したのだが…バス・トイレ付き。オンドルの床にベッドがひとつ…。冷暖房も完備と日本のビジネスホテル並みのキレイさ。なのに、1泊1人2000円程度ってのが嬉しい。しかし、ツインと言ったはずなのにダブルベット1つとは…。そしておもむろにチャンネルを回したテレビのではHビデオから「はぁ〜ん♪」の声…。ゴムこそ置いてないものの、もしかして、もしかして、ここは……。
「ラブホテルぅぅぅ?」
「ん〜。ビジネスホテルじゃないの?見かけも普通だし…」
「で、どうやって寝ましょうか?」
「2人で一緒に寝るしかないでしょ…」
ひとつのベットでひとつの布団で背中合わせになりながら、ちょっぴり気まずく金星ホテルの夜は更けていったのであった。
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